分業の時代この連載でマンションは買うな、
住宅は幻といろいろなことを言ってきました。
マンションや建て売り住宅の販売をして、
お客さんといろいろお話をします。
その中で買う動機の一番は、
家賃がもったいないという理由でした。
家賃は何年払っても何にも残らないけれど
買えば自分のものになるという理由です。
早く買えば、早く返済が終わるので三十代、
もしくは二十代で買われます。
しかし住宅ローンが終われば、
建て替えや大規模修繕など新たな資金が
必要になる事は考えていないようです。
買えば終の棲家を手に入れたことにはならないのです。
購入する人の大部分は、まだこの事実を知らないようです。
バブルの時は、中古マンションの方が、
新築の販売価格より値段が上がるという奇妙なことが起きました。
新築マンションの販売はどこも抽選会です。
人気の間取りは数十倍の倍率です。
抽選に当たった人の所には、
すぐ数百万アップで買いに来る人がいたりと、大変な騒ぎでした。
こういう時期にはみんな、
早く買わなければ家やマンションは一生買えないような気になりました。
買えば値上がりするし、損はしないのですから。
それでも最初はみんな、
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これはおかしい、
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中古が高いなんてへんだといっていましたが、
何年も続くとそれが当たり前になってきました。
変だと思っているうちは、まだ神経は正常です。
異常なことが当たり前になるとバブルは極限まで膨らみ、そしてはじけます。
それからはご存知の通りの暴落です。
バブルとはみんなが土地は値上がりするものだ、
価値があるものだと思い込むことでおこります。
誰かが、これはおかしいとハダカの王様のように、
土地なんてただの土と砂じゃない、
こんなに価値ないよ、
言ったとたん、
みんなが正気に戻り価格が暴落する訳てす。
あれから十数年が経ち冷静に考えてみますと、
価格は需要と供給のバランスで決まるという基本的なものでした。
最近、東京で地価が回復して上昇に転じたという報道がありました。
この表現は正確ではありません。
景気の回復で企業の出店意欲が高まり、
一部の人気のある土地に買いが集中したということです。
需要がある土地は、高い値段がつくいうだけの話です。
地価の上昇率などの平均値には意味がなくなりました。
利用価値のない土地は価格自体がつきません。
それどころか最近、マイナス価格の土地あることをご存知でしょうか。
土地の価格より、
土地に建っている建物の解体費が、更地の価格より高かったり、
土壌汚染でその回復の費用がその土地の価格より高い場合等現実に起
こっています。
お金を足して買ってもらわなければ売却できないのです。
そんな時代なのです。
つまり優良な土地は、本来の価値に基づく価格にもどった、という表現が適正
です。
まして地価の回復などという表現は全く的はずれです。
真に受けて、よしよし地価が回復したから自分の土地も値上がりしていると
勘違いしないようにしてください。
この際平均値には何の意味もないことを理解してください。
自分の土地と他人の土地の価格を足して割った数字に何の意味もありません。
土地の価格は、その土地だけの固有の価格です。
商業地であればそこで商売をしていくら儲かるかで価格が決まり、
工場用地であればどれくらい生産できるか、
住宅地は環境の善し悪しや利便性の総合点が価格に反映されます。
マクロの流れと個別の土地の要因の総合点が、その土地の価格です。
不動産を買うと言うことは、これらの土地の価格の変動リスクに加えて、
建物の費用負担リスクが加わります。
建物のライフサイクルは、新築されて、
その後は修繕や改装して維持管理され、最後は解体です。
これらにはすべて費用がかかります。
他人の事ながら心配なのは、超高層マンションです。
解体費いくらかかるんでしょうね。
建物を新築したり、マンションを買うときに
解体費用の心配をする人はいないでしょう。
不動産の証券化で利回り物件として扱っているプレーヤーは、
自分のファンドが所有している間の費用には神経質ですが、
最後まで所有しようとは考えていません。
何年か運営した後は売却します。
当然最後まで持っていればかなりの解体費と、
新築費用かもしくは売却損がでます。
彼らにすれば自分だけ儲かれば後は野となれ山となれ、
その不動産の行く末など全く興味を持っていません。
ババ抜きゲームです。どこかがババを引くはずです。
しかし自分の購入した家の将来は、こうはいきません。
コンピューターの2000年問題にしても、
1999年の次は2000年になることは誰でもわかっていたことですが、
人間あまり先のことは考えないようですね。
しかし必ず起こることは、最初から考えておかなければなりません。
建物を所有すれば、地震や火事の心配から、
修繕費用の手当、最後は解体費、それから建て替え費用です。
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こんなリスキーなものは投機商品ではないでしょうか。
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不動産を所有することと、利用することは分けて考えるべきです。
土地を所有するということは、権利金を支払い、国から借地をして管理運営
することです。
その権利金が値下がりするリスクを抱えて、
不動産の管理運営するのは大変なことだと思います。
しかし土地を所有すると言うことは、その管理運営の義務を負
うことでもあります。
それにもまして、建物の税金、管理運営費、修繕費、
おまけに解体・建て替え費用と将来の費用がかかるのです。
加えて地震や火事など不測の事態にも備えなければなりません。
つまり所有する観点からと、住むという利用する観点からと分けて考
えればいいのです。
住んでいる住宅の名義は、生活する上で何の問題にもなりません。
どうですか、家賃が安く思えてきませんか。
借りていれば、これらの費用はいっさい家主持ちです。
合計すればかなりの費用になります。
しかし、家の購入の資金計画には決して入っておりません。
入ってはいないが必要資金です。
購入することがすべて損をするとは思いませんし大きなメリットもあります。
しかし購入計画の段階で、これら所有のためのデメリット費用を把握した上で、
資金計画する必要があるのではないでしょうか。
これらのことを考えると家賃が全く損だとはいえないでしょう。
自分の趣味にあった家に住むことはとても楽しいことです。
お金に換算できません。
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さりとて生涯稼げる給料は決まっています。
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ですから人それぞれの選択肢があるはずです。
家を持っていなければ一人前ではない、ということはありません。
人の目は気にせずに自分のスタイルを確立しましょう。
よーくかんがえよーおかねはだいじだよー。
ほしいんじゃったらかいんさい、ですね。
さて、ここでお聞きします。
あなたは借家派、それとも持ち家派?
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倉田 洋志
(有)クラン・コーポレーション 代表取締役
広島工業大学建築学科卒業、ファイナンシャルプランナー、
不動産コン サルタント、として資産運用と節税、相続対策、
収益不動産の企画、運営、を中心に、宅地建物取引業者として
不動産売買の斡旋等の業務をしております。
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