思わぬ疑問にお答えします!
児童手当の落とし穴 [高谷 守亮]


●思わぬ疑問にお答えします!
「児童手当の落とし穴」

「最近問題になっている過労死の基準はどうなってるの?」
みなさん、こんにちは。社会保険労務士/行政書士の高谷と申します。
当職は、解雇などの労働問題を中心に業務展開しているのですが、
それ以外にも消費者トラブル等、一般の皆様方にとって身近な法律問題をメインに活動しております。
 
なお、労働社会保険その他の身近な法律問題について相談を受け付けておりますので、
お気軽にご相談ください。初回の相談は無料です。



(事務所についての詳細はこちら⇒http://www.h6.dion.ne.jp/~takatani/
               ⇒http://plaza.rakuten.co.jp/takatani

さて、前回は「過労死」についてお話いたしましたが・・・

この度は、お子様が誕生された場合の『児童手当の落とし穴!?』についてお話してみたいと思います。

これから一戸建てを購入しようとお考えの折、
子宝に恵まれたあと『児童手当の手続を忘れた!!』なんてことはありませんか?
児童手当の手続には思わぬ落とし穴があるのです。


≪トラブルの内容≫
平成16年3月21日、念願の一戸建を購入して間もなく、我が家では『子宝』にも恵まれました。
専業主婦の妻は私の健康保険被扶養者となっているので、健康保険の『家族出産育児一時金』は直ぐに請求したのですが、『児童手当支給申請書』は会社の証明を貰わなければならないし、また出産当時は私の仕事も色々と大変だったので、(遅ればせながら)出産から3箇月経過した今月(平成16年6月)広島市役所へ請求手続をしたのです。
ところが、市役所の手続窓口で、『では、7月分から児童手当は出ますね!』と言われたのです(泣)子供は今年の3月に生まれたのに、なぜ『今年の7月分からの支給』になるのでしょうか!??ご教授願います。

【 回 答 】
まず、児童手当の根拠となる法律は、『児童手当法』ですので、
このたび平成16年改正情報についてお話したいと思います。

平成16年4月より同法が改正されまして、
従来は支給対象となる児童の支給対象年齢が『小学校第1学年修了前』だったところが、
『小学校第3学年修了前』に改正されました。
 
なお、支給額は改正がなかったため従来通りで、具体的には次の通りです。

一人につき

第一子・第二子

月額 5,000円

第三子以降

月額10,000円


では本題に入りますが、お問い合わせのケースの場合、結論から申し上げますと・・・

広島市役所職員の方がお話された通り、貴方が受け取るべき児童手当は、
『出産月に関係なく7月から支給される』ことになります!!!

 『えぇ〜〜〜!!!??』と思われるかもしれませんが、本当にそうなるのです。
 では何故そのような取り扱いになるのでしょうか?解明してみたいと思います。
 児童手当法第8条第2項には、児童手当の支給及び支払について、次の通り規定しています。

【児童手当法第8条第2項】
『児童手当の支給は、受給資格者が前条の規定による認定の請求をした日の属する月の翌月から始め、
児童手当を支給すべき事由が消滅した日の属する月で終わる』

意味はお解かりでしょうか??

つまり児童手当の支給は、『児童手当の支給申請をした月の翌月』から支給されるのです。

貴方のケースの場合、確かにお子さんの出生は平成16年3月で、
本来は4月から支給されるべきですが、それは支給申請を出産月である3月中にした場合です。
しかし、貴方がこの届出が遅れて6月にした以上は、
先に掲載した条文(児童手当法第8条第2項)のとおり、
支給申請した月の翌月・・・つまり6月の支給申請の翌月である7月に支給開始されたとしても、
法定どおりである以上、文句は言えないのです(苦笑)

それでは先に説明した改正法に戻ります。
それなら平成16年3月をもってお子さんが小学1年生を修了し、
今年の4月から改正児童手当法の恩恵(小学3年生までの受給)を受ける場合には
特別な手続は必要なのでしょうか??

この場合、つまり平成16年3月31日まで、
児童手当を受給していた保護者の方は、特段の手続をする必要は全くありません。

問題は、これに該当しない方
(例えば、次に述べるような現在小学校2年生や3年生のお子さんをお持ちの保護者の場合)です。
下記に詳細を記載しますので、該当される方は速やかに手続ください。

● 平成16年度小学校2・3年生の児童保護者の方
● 広島市に転入された平成16年度小学校2・3年生の児童保護者の方
※ 児童手当の支給主体は市町村なので、
 他の市町村に転居した場合は、改めて児童手当の支給申請が必要となります。
【請求に必要なもの】
1)児童手当認定申請書
2)印鑑
3)請求者名義の預金通帳
4)請求者が厚生年金や共済年金に加入している場合は、
勤務先の証明(児童手当認定申請書に証明欄があります)
※ ただし、下記の保険に加入の場合は、
健康保険被保険者証などの写しを提出することでCの証明書を省略することができます。
■ 健康保険被保険者証
■ 船員保険被保険者証
■ 私学共済加入者証
■ 日本郵政公社共済組合員証
■ 文部科学省共済組合証
■ 全国土木建築国保組合員証

なお、現在、児童手当を受給していない保護者の方は『認定請求申請』しなければならず、
また現在既に児童手当を受給している場合で
他に小学2年・3年のお子さんも保護してらっしゃる場合は
『児童手当額改定認定請求』しなければなりませんので、忘れずに手続してください。

 最後に、改正に伴う新規の認定請求は、
法施行の16年4月から同年9月30日までに認定申請した場合に限り、
特例的に4月1日に遡って支給されることになっていました。
今はもう既にこの特例措置はなくなりましたので、
未だ小学校2・3年生のお子さんをお持ちの保護者の方は、速やかに市役所へ手続してください。



≪マメ知識≫
1)児童手当は、小学校3年修了前(9歳到達後最初の3月31日までの子)まで対象が拡大された。(平成16年4月1日施行)
2)現在、小学校2・3年生のお子さんをお持ちの保護者の方は、改めて広島市役所にて支給認定手続が必要
3)児童手当は、支給認定手続がなされた月の翌月から支給開始される。あくまで出産月から支給されるものではない!したがって、出産後すみやかに支給申請すべし!!

労働関係、年金を含めた社会保険に関するお問い合わせ・・・
その他身近な法律問題に関するトラブルについて相談したい方は
こちらまでお問い合わせください!なお、初回相談は無料です!!

⇒ mail:takatani4610@r6.dion.ne.jp


高谷社会保険労務士事務所
社会保険労務士/行政書士
代 表  高 谷 守 亮