思わぬ疑問にお答えします!
出産した時、労働社会保険からどのような保険がおりるの?? [高谷 守亮]


●思わぬ疑問にお答えします!
「出産した時、労働社会保険からどのような保険がおりるの??」
VOL.2

 みなさん、こんにちは。社会保険労務士/行政書士の高谷と申します。
当職は、解雇などの労働問題を中心に業務展開しているのですが、
それ以外にも消費者トラブル等、一般の皆様方にとって身近な法律問題をメインに活動しております。
 
 なお、労働社会保険その他の身近な法律問題について相談を受け付けておりますので、
お気軽にご相談ください。初回の相談は無料です。

(事務所についての詳細はこちら⇒http://www.h6.dion.ne.jp/~takatani/
               ⇒http://plaza.rakuten.co.jp/takatani

さて、「VOL.1出産した時、労働社会保険からどのような保険がおりるの??」
についてお話いたしましたが、この度は更に労働保険上の特典につきお話したいと思います。

≪トラブルの内容≫
私は今年初めに妊娠がわかった為に一戸建てを購入し、夫と二人暮しをしております。そのため、私自身、住宅ローンやこれからの教育費の負担増に供えるためにも今の会社には出産後も引き続き勤めたいと考えています。
そこでご相談があります。これから出産に備えて休暇をとり、会社の規程に則って「育児休業」を取得しようと思うのですが、当然のことながら休暇中は給料がでません。産前産後の休暇と育児休暇の間に私の収入が無ければ、やはり住宅ローンの負担が大きいため家計は非常に苦しいのが現状なのです。何か良い知恵がないのでしょうか??

『ポイント1:育児休暇中の社会保険料は免除となる!!』
 本来は、前回でこのお話をすべきだったのですが、ちょっと忘れていましたので(笑)
少しこの点について補足したいと思います。
 
『ズバリ!育児休業期間中の社会保険料は全て免除されます!!』

社会保険は、育児休業期間中といえども、
事業主と労働者との間に雇用関係が存続している以上は適用されることになるので、
その期間中の社会保険料は当然かかってきます。

但し、当該期間中の社会保険料は、
一定の手続き(育児休業取得者申出書を会社管轄の社会保険事務所へ提出すること)を踏めば、
育児休業した月から育児休業を終了する月の前月分まで、労使負担分共に免除されることになります。

ちなみにこの手続きは、育児休業開始時に速やかに手続きしなければ大損します!
何故かといいますと、この手続きは遡って保険料が免除されるわけではないですので、
もしこの手続きを1箇月以上遅れて行った時は、同じく保険料も1箇月以上分免除されなくなります。
ですから、この手続きは遅れないよう速やかに行いましょう!!!

※『育児休業期間とは??』
なお、ここでいう育児休業期間とは、労働者(被保険者)が
産前産後の育児休暇(産前6週間、産後8週間)が終了する日の翌日から
『子が1歳に達するまで』の期間をいいますので、
無制限に保険料が免除されるわけではありません。

『ポイント2:育児休業期間中は雇用保険からお金が貰える!!!』
このマガジンの読者は、これからお話するような制度があるのをご存知だったでしょうか??
『知らない』ということは、本当に損するということが、これで凄くお解りになると思います(笑)

実は、労働者の育児休業期間中は、雇用保険の失業等給付の一環として、
一定の要件(育児休業の日以前2年間に被保険者期間が通算して12ヶ月以上ある場合等)を
満たせば次の保険給付がなされるのです。

1)育児休業基本給付金
 育児休業中の労働者に対し、休業1箇月につき、
育児休業開始時点の平均日額給与(「賃金日額」といいます)に
30を乗じて得た額の30%相当額の保険給付がなされます。

【育児休業一月あたりの育児休業基本給付金の額】
例)賃金日額(一日当たりの平均日当)×30日×30%
  ※一日当たりの平均日当が8,000円ならば、一月72,000円の保険給付がなされることになります。

2)育児休業者職場復帰給付金
 育児休業を終了したのち引き続き退職することなく会社に6箇月以上在籍していれば、
休業1箇月につき、育児休業開始時点の平均日額給与(「賃金日額」といいます)に
30を乗じて得た額の10%相当額の保険給付がなされます。

【育児休業一月あたりの育児休業者職場復帰給付金の額】
例)賃金日額(一日当たりの平均日当)×30日×10%×休業月数
  ※一日当たりの平均日当が8,000円で8ヶ月の育児休業を取得したのであれば、
   一括で192,000円の保険給付がなされることになります。

どうですか??皆さんご存知でしたか??
 皆さんが育児休暇を取得した場合、通常はその間の給料は会社からでません。
 しかし、これまでに説明したような社会・雇用保険制度を利用すれば、
産前産後休暇期間中は『出産手当金』がでるし、
その後の育児休業期間中の保険料は免除され、さらにその期間中は雇用保険からお金がでます。
利用しない手はないでしょう??(笑)
皆さん、これからは出産の折には損しないようにしましょうね!?

≪マメ知識≫
1)育児休業期間中は、一定の手続き(育児休業取得者申出書)を踏めば、育児休業した月から育児休業を終了する月の前月分まで、労使負担分共に免除される。

2)育児休業中の労働者に対し、休業1箇月につき、育児休業開始時点の平均日額給与(「賃金日額」といいます)に30を乗じて得た額の30%相当額の保険給付がなされる。
 
3)育児休業を終了したのち引き続き退職することなく会社に6箇月以上在籍していれば、休業1箇月につき、育児休業開始時点の平均日額給与(「賃金日額」といいます)に30を乗じて得た額の10%相当額の保険給付がなされる。


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高谷社会保険労務士事務所
社会保険労務士/行政書士
代 表  高 谷 守 亮