●思わぬ疑問にお答えします!
「出産した時、労働社会保険からどのような保険がおりるの??」
みなさん、こんにちは。社会保険労務士/行政書士の高谷と申します。
当職は、解雇などの労働問題を中心に業務展開しているのですが、
それ以外にも消費者トラブル等、一般の皆様方にとって身近な法律問題をメインに活動しております。
(事務所についての詳細はこちら⇒http://www.h6.dion.ne.jp/~takatani/
⇒http://plaza.rakuten.co.jp/takatani
さて、「賃借権者が死亡した後、内縁の妻はその借家権を相続できるのか?」
についてお話いたしましたが、この度は少し話題を変えて、
私本来の専門分野である「労働・社会保険」についてお話したいと思います。
≪トラブルの内容≫
私は今年初めに妊娠がわかった為に一戸建てを購入し、夫と二人暮しをしております。そのため、私自身、住宅ローンやこれからの教育費の負担増に供えるためにも今の会社には出産後も引き続き勤めたいと考えています。
そこでご相談があります。これから出産に備えて休暇をとり、会社の規程に則って「育児休業」を取得しようと思うのですが、当然のことながら休暇中は給料がでません。産前産後の休暇と育児休暇の間に私の収入が無ければ、やはり住宅ローンの負担が大きいため家計は非常に苦しいのが現状なのです。何か良い知恵がないのでしょうか?? |
※ 今回は、全2回に分けてお話したいと思います。
『ポイント:産前産後の休暇中は健康保険から出産手当金や出産育児一時金がでる!!』
結論から申し上げますと、あなたが健康保険の被保険者であり、
毎月健康保険の保険料を払っている場合は・・・
産前産後の休暇中(産前6週間(多胎妊娠の場合は10週間)、
産後8週間の休暇を言います)は、健康保険法の規定に基づき、出産手当金を・・・
また、子を出産した時は母性保護の観点から、
同法の規定によって出産育児一時金を受け取ることができます。
具体的には、出産手当金とは、休暇直前の給与(交通費などを含み、賞与は含まれません)
の約60%を補填するものであり、社会保険事務所にて用意している所定の用紙
(「健康保険傷病手当金請求書」)に必要な事項を記入し、
さらに勤めている会社がその証明をしその休暇に係る賃金台帳や出勤簿を
添付することによって受け取ることができる保険給付です。
ちなみに、産前休暇とは、産前なら出産予定日を基準にその6週間前に
労働者が(会社に)出産に備えて休暇を請求することができるもので、
また、産後休暇とは、産後の母体の肉体的疲労を癒すため、
会社などの使用者に対して(出産日を基準として)産後8週間は
労働基準法第65条によって働かせてはならない期間として保障された休暇です。
つまり出産手当金とは、「労働基準法によって産前産後の休暇を保障すると同時に、
その期間中の収入を健康保険法によって補填するもの」なのです。
なお、労働基準法・健康保険法上の「出産」とは
妊娠4箇月(28日×3週間+1日=85日)以上の出産をいい、
出産だけでなく「死産、流産、人口流産」をも含みます。
ですから、もし妊娠4箇月以上経過したときに流産などあったときは、
労働者は、労働基準法第65条の規定により
使用者は産後8週間は働かされることはなく、
またその一方でその期間中(産後8週間)の一定の収入を補填すべく、
社会保険事務所に「出産手当金」を請求することができるのです。
また、出産育児一時金について申し上げますと、
子を出産した場合、子一人につき一律30万円を受け取ることができるものです。
子一人につき30万円ですので、もし双子を出産したのなら60万円くらいになりますね。
この手当は、出産手当金と同様に、
社会保険事務所にて用意している所定の用紙(「健康保険家族・被保険者出産育児一時金請求書」)
に必要な事項を記入し、医師がその証明をしてもらったうえ受け取ることができる保険給付です。
そこで少しお得な情報を提供します・・・・
この出産育児一時金の請求には基本的には医師の証明が必要で費用
(2千円〜4千円で、医師によって請求する額が異なります)もかかります。
ところが、「これに代えて市町村長の証明を受ければ費用はかからない」のです。
出産して退院したときは、病院側が必ず「出生届に必要な医師の証明書」を発行してくれます。
そしてこの証明書をもって住所地を管轄する市町村役場に出生届を提出するのですが、
この手続をしたあとであれば、この健康保険の保険給付に必要な
「出生にかかる証明」を健康保険法の規定に基づき無料でしてくれるのです。
ぜひこの制度を利用しましょうね!?
さらに、この出産育児一時金も出産手当金と同様に
母体保護の観点から創設された制度で、
ここにいう「出産」とは、妊娠4箇月(28日×3週間+1日=85日)以上の出産をいいます。
つまり、出産だけでなく「死産、流産、人口流産」をも含むわけです。
そのため、もし妊娠4箇月以上経過したときに流産・死産などあったときは、
子の生産の有無にかかわらず、社会保険事務所に
「出産育児一時金」を請求することができるので、
「死産・流産・人口流産」だからといって請求忘れの無いようにしましょうね!
続く・・・
次回は雇用保険法上の保険給付についてお話いたします。
≪マメ知識≫
@ 妊娠85日以上なら、生産の有無にかかわらず「出産手当金」と「出産育児一時金を請求することができる
A 出産育児一時金の「出産証明」は、「医師の証明」については「市区町村の出生証明」でこれに代えることができる。
B Aの「市区町村の出生証明」は、市区町村役場に出生届を提出した後であれば請求できる。なお、この請求をしても、健康保険法の規定により「無料」となっている。 |
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高谷社会保険労務士事務所
社会保険労務士/行政書士
代 表 高 谷 守 亮