皆さん、こんにちは。中下典昭と申します。
職業は清掃業で、賃貸マンションや一般家庭のハウスクリーニングをはじめとして、
店舗や病院・事務所などの床の清掃・ワックスがけ、などいろいろやらせてもらっています。
さて、今回この“すまいのキホン.com”に掲載するにあたり、
どんなことを書いたらいいかスタッフの皆さんに相談したところ、
「掃除屋さんなんだから“掃除の裏技”なんていいんじゃないの」
というアドバイスを頂きました。
その後、さんざん掃除の裏技を考えたのですが・・・思いつきませんでした。
ということで、皆さんごきげんよう!さようなら。
というわけにはいきませんので、お住まいをキレイにする秘訣をひとつだけお教えしましょう。
それは(ジャジャーン!)“マメに掃除をすること”です。
「何がジャジャーンじゃ!そんなこと子供でも知っとるよ」
「当たり前のことをわざわざ太字で書きやがって」
という罵声が聞こえてきそうですが、これって想像以上に大切なことなのです。
今、画面右上隅の×印をクリックしようとしているあなた、
つたない文章ですがもうすこしつきあってみませんか?
マメに掃除することの大切さ触れる前に、汚れを落とす方法について述べたいと思います。
皆さん汚れを落とす方法って何種類くらいあると思われますか?
100種類?1000種類?
実は突き詰めると2種類しかないのです。
それは「化学的方法=洗剤や薬品を使って落とす」と
「物理的方法=ブラシやタワシなどの道具で掻き落とす」です。
これはプロとて同じことです。
中には「掃除のプロは魔法のコンパクトを持っていて、
“テクマクマヤコン テクマクマヤコン キレイになぁれ!”
なんてやってるに違いない」と思っていらっしゃる方も
おられるかもしれませんが(おらん!おらん!)、
プロといえども実はこのふたつを巧みに組み合わせているだけなのです。
掃除の裏技が思いつかなかった理由のひとつはそこにあります。
一般の人から見ると“おっ、裏技じゃん”と思われることもあるのかもしれませんが、
当の本人は“汚れたところに洗剤をかけて、ブラシやタワシでこする”
という当たり前のことをやっているだけ、というつもりなので、
何か特別なことをやっているという意識はないのです。(少なくとも私は)
このふたつについてもう少し詳しくふれてみましょう。
まず、化学的方法、すなわち洗剤や薬品を使って汚れを
化学的に分解してしまうやり方です。
私たちの仕事は汚れを落とすことなので
洗剤は業務用のとても強いものを使っています。
どれくらい強いかというと、皮膚に付いて放っておくと、
皮が剥けたり、穴があいたりして傷になるくらいです。
ですから誤って洗剤が皮膚に付いた時のためにいつもお酢を持ち歩いています。
なぜお酢かって?
洗剤の多くは強いアルカリ性なのですが、
皮膚に付いた洗剤は拭き取っても残ってしまいます。
そこで、洗剤が付いた箇所に酸性のお酢を塗って中和させるわけです。
これが沁みるの沁みないのって、スゴイ沁みます。
後で傷になるよりマシですが・・・。
いづれにせよ、人の肌は弱酸性なので洗剤の多くは肌に大きなダメージを与えます。
話はそれるのですが、人の肌は弱酸性で思い出しました。
私が尊敬している女性で、アトピー性皮膚炎を克服した人がいるのですが、
(きれいな方ですが、それでいて気さくで楽しい人です)
その人いわく、アルカリ性の石鹸で顔や体を洗うことは、
顕微鏡的に見ると、肌を鋭い爪でガリガリこすっているようなものなのだそうです。
そして、ほとんどの石鹸(化粧品店で売られているような高級石鹸から
米ぬか石鹸、ベビー石鹸に至るまで)がアルカリ性なのです。
歳とともに肌は老化していきますが、「顔や体を洗う」という日常の行為が
肌の老化を促進させているんだそうです。恐ろしいですね。
これ以上話がそれると思いつきでこの文章を書いていることが
ばれてしまうので、話を元に戻します。
ところで洗剤といえば今ご自宅に何種類くらいの掃除用洗剤がありますか?
台所用、トイレ用、風呂用、風呂用にも浴槽用とタイル用があったりして・・・
と並べてみると結構な種類があることにビックリされるのではないでしょうか。
特殊な汚れやひどい汚れを落とす時は別として、
私たちがハウスクリーニングの仕事で常時使う洗剤は実は3種類なのです。
しかも8割がたは1種類で事足りてしまいます。
ですから、ご家庭で使う洗剤は1種類、多くても2種類で十分なのです。
それだと使い回しができるし、経済的です。
たまに「洗剤はどんなものを使ったらいいの?」と聞かれます。
業務用のものは前述のように強く、素材をいためてしまう可能性もあるので
(後でくわしくふれます)お勧めできません。
そんな時はそんなに強くなく、それでいて結構汚れも取れる
スグレモノ家庭用洗剤があるので、それをお勧めするようにしています。
ここではふれませんが、興味のある方はお問い合わせください。
次に物理的方法、すなわち雑巾やブラシやタワシを使って
汚れをカキ取る方法について手短に述べてみましょう。
道具として我々が常時使うものは雑巾(必需品)、ブラシ
ナイロンタワシ(食器洗いようのスポンジの裏に付いているヤツ、スコッチという)
などで、汚れがひどい時は金ダワシなんかも使います。
道具類にも洗剤と同様、きついもの(つまり汚れ落とし効果の大きいもの)から
そうでないものまであって、汚れの程度や汚れの付いている場所によって
使い分けるわけです。
変ったところでは水圧、というのも物理的やり方のひとつで、
網戸なんかはホースの先にノズルを付けて勢いよく流してやるだけでも
結構きれいになります。
高圧洗浄器を使うとベランダなんかのコケやカビがキレイに落ちます。
長々と汚れの落とし方についてかいてきましたが、
いよいよ本題のマメに掃除することの重要性について核心に迫っていきたいと思い・・・
あっ、本題に入る前に紙面(コンピューターだから画面?)が尽きてしまいました。
その辺のことは次回のお・た・の・し・み。
【プロフィール】
快適工房 中下 典昭
e-mail:
work-work-through_kaitekikoubou@s8.dion.ne.jp
広島県呉市生まれ。
鳥取大学大学院 農学研究科 修士課程 修了(木材工学および林産化学専攻)
高級木製洋家具メーカーに就職。
木材部に配属され、家具原料の木材の仕入れ業務や
家具部品供給工場の管理業務に携わる。
平成10年には1年間、タイにあるジョイント・ベンチャー先の
木材加工工場に出向。
その後、独立を前提として、清掃業を中心とした快適空間整備業(有)コムラに転職。
そして、平成16年6月1日、独立開業。
働き盛りの37歳。