汚い住まいであなたは快適?――お掃除のアレコレvol. 2――  [中下 典昭]


皆さん、こんにちは。中下典昭です。
職業は清掃業で、賃貸マンションや一般家庭のハウスクリーニングをはじめとして、
店舗や病院・事務所などの床の清掃・ワックスがけ、
などいろいろやらせてもらっています。

---前回のあらすじ---
お住まいをキレイにする秘訣は「マメに掃除をする」こと。
ところで、汚れを落とす方法は2通りしかない。
それは化学的方法と物理的方法である。

こんな風に要約してしまうと、内容がほとんどないように思えてきます…(ToT;)。
詳しくはこちら → 
http://www.sumainokihon.com/03.html

本題入る前にひとつだけ。
前回の文章をメルマガとして配信する前に仲間内でお互いに意見交換を行いました。
その時に私の文章について「ちょっと軽いんじゃないの」という意見がありました。
そこで今回は、やればできることを証明する意味でも、堅くせまっていきたいと思います。

前回、住まいをキレイにする秘訣はマメに掃除することであることを述べた。
今回は汚れを直ちに清掃して除去した場合と、
そのまま放置した後に清掃する場合の時間的、労力的および金銭的な
メリットとデメリットを比較検討することにより、その重要性について、
所見を述べることとしよう。
まず、素材の表面と汚れを微視的に観察した場合、界面活性的見地から
考えると、その固着性は・・・明らか・・・・・に・・・・・・・・プッ ハァ ハァ ハァ。

すみません。書きながら息が詰まって窒息しそうになりました。
意地になって慣れないことをしたのは間違えでした。
もとにもどしましょう。

まず覚えておきたいのが「汚れは放っておけば放っておくほど
落ちにくくなる」という動かしようのない事実です。
ですから、掃除の間隔を短くすればするほど汚れは落ちやすく、
トータルでみると時間と労力とお金の節約になるわけです。

つまり、こういうことです。
汚れた後すぐに掃除すれば水で濡らした雑巾で
さっと拭いて10秒で済むところを、
その汚れをずっと放っておくと、
専用の洗剤を買い込んできて(お金のムダ)、
用意したナイロンタワシやブラシでゴシゴシこすり(労力のムダ)、
5分も10分もかけて(時間のムダ)キレイにしなければならないのです。
それでもやってしまえれば良いのですが、
そのことを考えると面倒くさくなってしまうのが人情でしょう。
その結果、キレイにしよう、掃除しなきゃ、と思っていても
「今日は時間が取れないから明日にしよう」とズルズル先延ばしにしているうちに
汚れは日に日に取れにくくなっていくわけです。
まさに悪循環。

賃貸マンションの引越しした後の空室のハウスクリーニングをやっていると、
たまに汚れを放っておいたなれの果てのような部屋に遭遇することがあります。
キッチンは油まみれ、風呂はカビまみれ、トイレはまっ茶色。
ほんと、人ごとながら「どうやって暮らしてなんだろう」と思ってしまいます。
そんな物件に出会った時は何も見なかったことにして
速やかにその場を立ち去りたい衝動を抑えることから始めなければなりません。
サッシ枠などはブロンズ色だと思って洗ってみると、
実は銀色だった、なんてこともあります。
「またぁ、大げさに」と思われるかもしれませんが本当の話です。

汚れを放っておくことの大きなデメリットがもうひとつあります。
それはしつこい汚れを落とす場合“素材を傷めてしまう可能性が高くなる”
ということです。
取れにくくなったしまった汚れを取ろうと思うと当然きつい洗剤を使って
ナイロンタワシなどでゴシゴシやらなければなりません。
そうすると、素材を傷めてしまいやすくなってしまうのです。

たとえばキッチンのレンジフードが油まみれの場合、
油汚れ専用のきつい洗剤を使って掃除します。
ところが、レンジフードに塗ってある塗料もほとんどの場合いうなれば
油の一種なので、油汚れと一緒に塗料も落としてしまう時があります。
(塗料の種類や塗装方法によって違ってきますが・・・)。
ひどい場合なんか、キッチンの排気用のファンが油まみれで
動かなかったりすることもあります。
掃除でキレイにして何とか動くようにする時もありますが、
交換するしかない、ということも・・・。

そこまでひどいのは大変マレです。
しかし、前回述べた通り、汚れは化学的方法と
物理的方法を組み合わせて落としますが、
どちらもきついものを使うとどうしても素材を傷めてしまう可能性が
高くなってしまうのです。
だから、洗剤を使わず水拭き雑巾だけで汚れが落ちれば
それに越したことはないのです。

マメに掃除することの重要性、お分かりいただけましたか?
「そりゃわかってるけど、なかなかねぇ」という方がほとんどではないでしょうか?
次回はその辺のマメに掃除するにはどうしよう、について
考えていきましょう。

それでは、今回はこの辺で。ごきげんよう!

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【プロフィール】

快適工房  中下 典昭
e-mail: tenn@k7.dion.ne.jp
広島県呉市生まれ。
鳥取大学大学院 農学研究科 修士課程 修了(木材工学および林産化学専攻)
高級木製洋家具メーカーに就職。
木材部に配属され、家具原料の木材の仕入れ業務や
家具部品供給工場の管理業務に携わる。
平成10年には1年間、タイにあるジョイント・ベンチャー先の
木材加工工場に出向。
その後、独立を前提として、清掃業を中心とした快適空間整備業(有)コムラに転職。
そして、平成16年6月1日、独立開業。
働き盛りの37歳。